「LEAVEs.」レビュー
はい、本日二度目のご挨拶。めそです。
それじゃあまあ、前回の雑記でお話した、「LEAVEs.」のレビューです。
めそはレビューに私情が入りすぎるので、いわゆる面白いレビューではないと思います。
面白いレビューでしたら、定評のある久住女中本舗さんのレビューで決まりですね。
あ、そういえば「Might」もレビューをしていただいていました(^^ >あざとい宣伝
さて、それではそのような感じで、以下ネタバレオンリー&プレイ前提で進めて行きますので、構わない、という方のみ「続きを読む」をクリックして下さいませー。
それじゃあまあ、前回の雑記でお話した、「LEAVEs.」のレビューです。
めそはレビューに私情が入りすぎるので、いわゆる面白いレビューではないと思います。
面白いレビューでしたら、定評のある久住女中本舗さんのレビューで決まりですね。
あ、そういえば「Might」もレビューをしていただいていました(^^ >あざとい宣伝
さて、それではそのような感じで、以下ネタバレオンリー&プレイ前提で進めて行きますので、構わない、という方のみ「続きを読む」をクリックして下さいませー。
よし、それでは「LEAVEs.」のレビュー、行ってみましょう。
主な登場人物は、
孤児である主人公の朋祐、
朋祐と同じく孤児であり、朋祐と幼なじみの冬華、
朋祐と冬華の幼なじみでありながら、朋祐や冬華とは違い、裕福な家庭に育っている末莉、
そして不思議と朋祐に似た少女、ヒカリ の4人です。
物語は、この4人がそれぞれに幸せを求めることを主眼に据えた内容になっています。
朋祐の幸せというのは、冬華と一緒に過ごすこと。
冬華の幸せというのは、朋祐と一緒に過ごすこと。
末莉の幸せというのは、朋祐と一緒になる(肉体関係が絶対条件)こと。
ヒカリの幸せというのは、……果たして、何だったのでしょう。
このヒカリという少女は物語のキーマンでありながら、描写自体は一番少ないという、扱いとしては片手落ちなキャラクターになっています。
4人の幸せは、最後に一応の形となり、結末を迎えますが、このヒカリ、もしくは末莉の幸せの描写があまりにも分かりづらいのが、本作のネックになっていたのではないでしょうか。少なくとも私はそう感じました。
ただ、そうすると転じて、朋祐と冬華は、本当に幸せであるのか? ということも気になります。
なにせ、4人のうち半分の2人は、幸せになってはいないわけですからね。
末莉の幸せというのは朋祐に一度抱いてもらっただけで解決するようなものではなかったはずですし、ヒカリの幸せが、仮に、朋祐と「家族」になることであるとするのならば、これも難しいでしょう。
どんなに被害者が許したところで、ヒカリ自身の加害者の意識というのは、未来永劫消えることがないはずです。もしも、刑務所での描写が本当であるのならば。
その絶対加害者であるヒカリに、後遺症を抱えた被害者と「家族」になれ、というのは、とても幸せなことだとは思えません。
この作中で、どんな形態でどんな関係を「家族」とするのかは不明です。一般的な家族形態を否定し切っていた朋祐がどうして最後で「姉さん」と転べるのかも謎ですが、ヒカリの場合、朋祐と冬華に会うことにすら勇気がいったはずです。朋祐や冬華と何がしかの関係を持つことは、ヒカリの心を苛むことに他ならないでしょうから。
そして、朋祐と冬華です。
この2人は、果たして本当に幸せでしょうか。
朋祐は弱いです。弱すぎます。
孤児であるという立場、そして学生であるという身分、さらに不良というステータス。
社会的に有利な点は、何一つありません。
冬華は更にひどいです。
孤児である上に、学生ですらなく、売春とクスリの経験があり、しかも障害者です。
果たして朋祐は、この先、冬華と一緒に2人だけで暮らしていけるのでしょうか。
まさか、養父母に頼ったりなんて、しませんよね? ストーリーの中で朋祐は養父母と和解していませんし。
姉を思いやる心があるのならば、それよりもまずは養父母にきちんと説明し、謝罪し、感謝すべきだと思います。
日本は、未成年が本当の意味で一人きりで成立できる国ではなかったように思いますので。
本作が「幸せ」ということをテーマとして扱ったのならば、まずは4人の登場人物、それぞれの「幸せ」の定義をしっかりと明示し、解決すべきだったのではないかと思います。
幸せというのは所詮概念ですから、百人が百人の幸せを持っていて良いはずで、それが大多数の人から見ればどんなに特殊な幸せであっても、一向に構わないはずなんですよ。
ただ、その特殊な幸福観をキャラクターに持たせ、尚且つそれを複数の読者に納得させたいのであったのならば、この「LEAVEs.」という作品は少しばかり幸せに説得力が足りなかったように思います。
……とまあ、同じ「幸せ」ということを曲がりなりにも少しばかり扱った「Might」という作品を作ってみた私なんかはこんな風にこの作品についてレビューしてみたのですが、いかがだったでしょうかね。
「――あなたは今、しあわせですか?」
優と麻衣、二人のしあわせは何で、みなさんにはどのように映りましたでしょうか? はてさて。
ただ、フォローのつもりは全くないですが、「LEAVEs.」の文体やキャラの特徴づけは上手かったです。絵も可愛かったですし。
しかしそれだけに、ストーリー展開をもう少し一般寄りにするか、あるいはまったく突き放すか。
どちらかに絞って確立できていたら、と思わずにはいられませんでした。
NScripterのシステムカスタマイズもとても丁寧で、一製作者として嫉妬を感じずにはいられなかったですよ。はい。
主な登場人物は、
孤児である主人公の朋祐、
朋祐と同じく孤児であり、朋祐と幼なじみの冬華、
朋祐と冬華の幼なじみでありながら、朋祐や冬華とは違い、裕福な家庭に育っている末莉、
そして不思議と朋祐に似た少女、ヒカリ の4人です。
物語は、この4人がそれぞれに幸せを求めることを主眼に据えた内容になっています。
朋祐の幸せというのは、冬華と一緒に過ごすこと。
冬華の幸せというのは、朋祐と一緒に過ごすこと。
末莉の幸せというのは、朋祐と一緒になる(肉体関係が絶対条件)こと。
ヒカリの幸せというのは、……果たして、何だったのでしょう。
このヒカリという少女は物語のキーマンでありながら、描写自体は一番少ないという、扱いとしては片手落ちなキャラクターになっています。
4人の幸せは、最後に一応の形となり、結末を迎えますが、このヒカリ、もしくは末莉の幸せの描写があまりにも分かりづらいのが、本作のネックになっていたのではないでしょうか。少なくとも私はそう感じました。
ただ、そうすると転じて、朋祐と冬華は、本当に幸せであるのか? ということも気になります。
なにせ、4人のうち半分の2人は、幸せになってはいないわけですからね。
末莉の幸せというのは朋祐に一度抱いてもらっただけで解決するようなものではなかったはずですし、ヒカリの幸せが、仮に、朋祐と「家族」になることであるとするのならば、これも難しいでしょう。
どんなに被害者が許したところで、ヒカリ自身の加害者の意識というのは、未来永劫消えることがないはずです。もしも、刑務所での描写が本当であるのならば。
その絶対加害者であるヒカリに、後遺症を抱えた被害者と「家族」になれ、というのは、とても幸せなことだとは思えません。
この作中で、どんな形態でどんな関係を「家族」とするのかは不明です。一般的な家族形態を否定し切っていた朋祐がどうして最後で「姉さん」と転べるのかも謎ですが、ヒカリの場合、朋祐と冬華に会うことにすら勇気がいったはずです。朋祐や冬華と何がしかの関係を持つことは、ヒカリの心を苛むことに他ならないでしょうから。
そして、朋祐と冬華です。
この2人は、果たして本当に幸せでしょうか。
朋祐は弱いです。弱すぎます。
孤児であるという立場、そして学生であるという身分、さらに不良というステータス。
社会的に有利な点は、何一つありません。
冬華は更にひどいです。
孤児である上に、学生ですらなく、売春とクスリの経験があり、しかも障害者です。
果たして朋祐は、この先、冬華と一緒に2人だけで暮らしていけるのでしょうか。
まさか、養父母に頼ったりなんて、しませんよね? ストーリーの中で朋祐は養父母と和解していませんし。
姉を思いやる心があるのならば、それよりもまずは養父母にきちんと説明し、謝罪し、感謝すべきだと思います。
日本は、未成年が本当の意味で一人きりで成立できる国ではなかったように思いますので。
本作が「幸せ」ということをテーマとして扱ったのならば、まずは4人の登場人物、それぞれの「幸せ」の定義をしっかりと明示し、解決すべきだったのではないかと思います。
幸せというのは所詮概念ですから、百人が百人の幸せを持っていて良いはずで、それが大多数の人から見ればどんなに特殊な幸せであっても、一向に構わないはずなんですよ。
ただ、その特殊な幸福観をキャラクターに持たせ、尚且つそれを複数の読者に納得させたいのであったのならば、この「LEAVEs.」という作品は少しばかり幸せに説得力が足りなかったように思います。
……とまあ、同じ「幸せ」ということを曲がりなりにも少しばかり扱った「Might」という作品を作ってみた私なんかはこんな風にこの作品についてレビューしてみたのですが、いかがだったでしょうかね。
「――あなたは今、しあわせですか?」
優と麻衣、二人のしあわせは何で、みなさんにはどのように映りましたでしょうか? はてさて。
ただ、フォローのつもりは全くないですが、「LEAVEs.」の文体やキャラの特徴づけは上手かったです。絵も可愛かったですし。
しかしそれだけに、ストーリー展開をもう少し一般寄りにするか、あるいはまったく突き放すか。
どちらかに絞って確立できていたら、と思わずにはいられませんでした。
NScripterのシステムカスタマイズもとても丁寧で、一製作者として嫉妬を感じずにはいられなかったですよ。はい。
テーマ : 18禁・美少女ゲーム - ジャンル : アダルト
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コメント
んじゃあ自分も軽く感想を
からくち
キツツキさんお久しぶりです。そしてコメントありがとうございます~。
やっぱり、ところどころ回収されていない感じは残りますよね。
特にああいった形のエピローグであるのならば、そこに至るまでの過程の描写は必須だと思いました。
ラスト直前、主人公の「しかしこの後とんでもないことが」的なモノローグから推測して、私はてっきりもっと悲惨な終わり方をして、そこに、いわゆる社会のレールから外れた人間の末路のようなものを描き出してくるのかとばかり期待していたのです。
ですが、そこにいきなりのハッピーエンドが降ってきたので、ちょっと、肩透かしを食ったように感じてしまいました。
それからめそのレビューは若干辛口の傾向があります。。作者の人には本当に申し訳ないのですが。。
登場人物に感情移入ができなかったのも大きかったです。
主人公はさることながら、冬華のトサカに来る発言も、やたら散発していたので逆にこっちがトサカにくることもw
総じて、「もったいない」部分が多かった作品のように思います。そんな偉そうなことを言える身分でないのはわかっているのですが(^^;
やっぱり、ところどころ回収されていない感じは残りますよね。
特にああいった形のエピローグであるのならば、そこに至るまでの過程の描写は必須だと思いました。
ラスト直前、主人公の「しかしこの後とんでもないことが」的なモノローグから推測して、私はてっきりもっと悲惨な終わり方をして、そこに、いわゆる社会のレールから外れた人間の末路のようなものを描き出してくるのかとばかり期待していたのです。
ですが、そこにいきなりのハッピーエンドが降ってきたので、ちょっと、肩透かしを食ったように感じてしまいました。
それからめそのレビューは若干辛口の傾向があります。。作者の人には本当に申し訳ないのですが。。
登場人物に感情移入ができなかったのも大きかったです。
主人公はさることながら、冬華のトサカに来る発言も、やたら散発していたので逆にこっちがトサカにくることもw
総じて、「もったいない」部分が多かった作品のように思います。そんな偉そうなことを言える身分でないのはわかっているのですが(^^;
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しかし自分も同意です。
回収しきれて無い感をかなり感じました。トサカに来ます。
もう少し、最後の状況に至るまでの経緯(というか描写?)を描いて欲しかったですね。
キャラは四者四様で良い味が出てたのと、絵のタッチが好みだったのはよかったですが。